白色申告のメリット
2022-01-242022-07-20
一言でいうと?
白色申告は事前申告が不要で、記帳方法が単式簿記での記帳でOKという簡単さが特徴です。
目次
白色申告とは何か
所得税の確定申告を行う場合には、基本的には白色申告となります。
青色申告の申請を税務署へ提出していない場合は、自動的に白色申告ということになります。
白色申告のメリット
簿記や会計の知識があまり必要でない記帳方式でよく、事前の申告が不要という2点が最大のメリットとなります。
また、現在は記帳と帳簿の保管が義務化されましたが、過去には帳簿の保管が不要とされていたのもメリットでした。
ただ保管が義務化された現在でも、青色申告に比べると経理事務の負担が少なく、十分にメリットと言えるでしょう。
記帳方式でも、納品書・請求書などの掛売上についても控えさえあれば1日の合計金額で記載が認められています。
現金売上についても、小売業など業種形態によっては行っている取引を一つづつ記載するわけではなく、1日分の合計額で記入することができます。さらに事業専従者控除という控除も認められています。
事業専従者控除
事業専従者控除とは、事業を行っている者と生計が同じである配偶者や親族に対する給与額の一部を経費として計上することが認められています。
事業専従者控除により経費として認められる金額は所得によって変わることがありますが、おおまかな目安として、配偶者の場合は86万円、配偶者以外の家族の場合は1人につき50万円が上限となります。
また複数人の親族が専従者として勤務している場合は人数分を掛けた額が専従者控除の上限額となります。
もちろんこの控除をうけるためには条件があり、「15歳以上であること」「6か月を超える期間事業に専ら従事していること」「確定申告書にこの控除を受ける旨、またその金額など必要な事項を記載すること」以上3点が必須条件となります。
白色申告なら帳簿もその保管も不要?
よく言われている白色申告のメリットとして、帳簿の保管が不要と言われています。たしかに過去、合計の所得が300万円以下であれば記帳する必要がありませんでした。
しかし平成26年分の確定申告からは記帳が義務化されています。このため白色申告でも帳簿などの書類を保管しなければなりません、所得が生じるすべての人が対象です。例えば赤字で所得税の申告が必要ない場合だとしても、帳簿をつけて保管しなければなりません。
白色申告の流れ
確定申告においての基本は白色申告です。事前申告により青色申告の申請を税務署へ行っていない場合、自動的に白色申告での申告、ということになります。日々の取引を単式簿記方式で帳簿付けを行い、最終的に1年間分の売上や仕入等の損益科目の合計金額を「収支内訳書」に記載を行います。
そして収支内訳書で計算した所得を元にして確定申告書で納める税金を算出します。
白色申告の提出
確定申告の提出期限は原則として翌年2月16日~3月15日と定められています。原則、住所地を所轄する税務署に提出します。
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白色申告は良いものか
白色申告は事前の届け出も必要なく、青色申告より帳簿付けも簡単なことが最大のメリットとなります。青色申告と比べると特典は少なくはありますが、事業専従者控除などを活用することもできます。
白色申告、青色申告、それぞれのメリット、デメリットを考慮し確定申告を行いましょう。