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贈与税の配偶者控除が外国籍の方にも適用されるための条件

2022-09-132023-06-30

贈与税の配偶者控除とは

非常に有名な贈与税の特例に「贈与税の配偶者控除」という制度があります。贈与税の配偶者控除とは、20年以上の婚姻期間がある夫婦間で、居住用不動産又は居住用不動産を取得する目的で金銭の贈与が行われた際に、最高2000万円まで贈与税の控除が認められるという制度です。

複数年の費用とする場合

贈与税の配偶者控除の適用を受ける要件は以下の通りです。

1 贈与を受けた年の翌年3月15日までに、贈与を受けた居住用不動産又は贈与を受けた金銭で取得した居住用不動産に、贈与を受けた者が現実に住んでおり、その後も引き続き住む見込みであること

2 以下の書類を添付すること

(1)財産の贈与を受けた日から10日を経過した日以後に作成された戸籍謄本又は抄本
(2)財産の贈与を受けた日から10日を経過した日以後に作成された戸籍の附票の写し
(3)居住用不動産の登記事項証明書その他の書類で贈与を受けた人がその居住用不動産を取得したことを証するもの

外国籍の方に贈与税の配偶者控除は適用されるか

ここで問題になるのは、外国籍の方に対して適用されるかどうかです。結論としては、日本国籍を有しない外国籍の方であっても、所定の要件を満たせば贈与税の配偶者控除の適用を受けられるとされています。ただし上記2の添付書類は、日本国籍がなければ戸籍謄本や抄本がないため添付ができないことになりますが代替書類の例示が認められています。

代替書類の例示とは

戸籍謄本や抄本の代替は、以下の場合に応じ、それぞれに定める書類を添付をすれば適用するとされています。

1 当事者である夫婦の一方が日本人である場合で、その婚姻が日本で行われた場合

・婚姻届の受理証明書又は婚姻届出書に基づく記載事項証明書

2 当事者の双方が外国人である場合で、その婚姻が日本国内で行われ、かつ、地方公共団体の戸籍係に婚姻届をしている場合

・婚姻届の受理証明書又は婚姻届出書に基づく記載事項証明書

3 1及び2以外の場合
・当事者の本国の戸籍謄本等公の機関においてその婚姻期間を証明する書類
(なお、国交等がないためにこのような書類を入手できない場合には、外国人登録済証明書など婚姻の事実、婚姻期間が確認できるもので足りるとされています。)

1や2は別にして、3はケースバイケースで判断が難しいですから、税理士などの専門家や、税務署に問い合わせる必要があります。

この記事を書いた人

松嶋 洋(元国税調査官・税理士)

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東京大学を卒業後、国民生活金融公庫を経て東京国税局に入局。国税調査官として、法人税調査・審理事務を担当。現在は118ページにも及ぶ税務調査対策術を無料で公開し、税理士を対象としたコンサルティング業を展開。

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