税務調査の対象となる会社の基準は?どんな会社が選ばれる?
2022-03-152022-07-20
一言でいうと?
同業種の他会社や自社の例年と比べて経費や売上に変化が大きい場合、税務調査の対象になりやすいです。
目次
税務調査に選ばれる会社の基準は存在するか
税務調査の対象に選ばれる会社とそうでない会社に何か違いがあるのか、何か明確な項目があってそれを判断材料に判別されているのか、これらは会社を経営している中で避けては通れない税務調査に関する悩みです。
逆に税務調査を受けにくい会社の経営があったなら、それを実行するのが賢明な判断ですが、国税局や税務署からそういった明確な判断項目は公開されていません。しかし、税務調査を受けやすい会社の特徴がある事も確かです。次項から詳しく説明していきます。
税務調査とは
日本では、納税義務のある会社や個人が適切な納税をしているかどうかを国税局や税務署が調査する事があります。これを税務調査と言います。会社の場合は、主に法人税に関する税務調査が行われます。(個人の場合は、確定申告で申告し納めた所得税に対してが主な対象です。)
極めて悪質かつ確実にクロではない限り、事前に調査を行う通達が届く任意調査と呼ばれる調査が行われます。税務調査で、誤りが発覚した場合は修正を申告する様に勧められます。
任意調査の流れ
前項にある通り、多くの会社が受ける事になる税務調査は任意調査と呼ばれるものです。任意調査では、事前に調査が入る事が連絡され、双方の都合がつく日程を決め行われます。
当日には、税務署の職員から質問を受けたり、経理に関する書類の開示を求められたりします。これを真っ当な理由無しに拒むことは出来ません。
会社の人間だけで税務と遊佐を受ける事が不安な場合は、当日までの準備や、当日の立ち合いを税理士に依頼する事が可能です。
税務調査の対象になりやすい会社とは
前項にある通り、税務調査を行う国税局や税務署は明確な判断基準を公示していません。というのも、税務調査を担当している職員が調査を行う会社を選定している為、絶対的な評価基準ではなくその人間それぞれの経験が加味される場合があります。つまり税務調査を受ける会社は、調査官の主観込みで選ばれるのです。
ではその弁別に用いられる情報とはどの様な物があるのか、ですが、勿論決算書をはじめとした資料が用いられます。同地域や同業の会社と比較して売り上げが伸びているか、経費の計上が適正かどうか、そういった点を見られます。
税務調査の対象になりやすい業種とは
明確な基準は存在しないものの、税務調査を受けやすい特徴は存在します。業種にもそういった傾向があります。
不正が行われやすかったり、実際に不正が起きた業種、もしくは、時代の流れによって恩恵を受け儲かっている業種が税務調査の対象になりやすいです。
前者に当てはまるのが、美容室や居酒屋等、現金を扱う業種です。売り上げや経費の計上を誤魔化しやすいのが理由です。
後者の例には、インターネット関連事業が挙げられます。需要の高まりで収益が増加しやすい事業として、税務調査の対象になり易いとされています。
廃業した後でも税務調査を受ける可能性がある
たとえ会社が廃業した後でも、税務調査の対象になり得ます。そもそも確定申告は、赤字や黒字であった事にかかわらず廃業した後でもする必要があるケースがあります。
確定申告も、廃業に関する申請も行いましょう。確定申告が無申告な場合は、それだけで納税態度が不正と判断されかねません。
税務調査の対策として会社が廃業した後は、会社の帳簿や経理に関する資料をすぐ廃棄してしまうのではなく、10年ほどは保管しておく事がいいでしょう。
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税務調査は他と比較して目立つ場合は注意が必要
税務調査は赤字であっても調査対象です。ということは、特別好調な売り上げでなくても同じ業種の会社や、ここ数年の決算書を見て首を傾げる点があれば、税務調査の対象になり易いという事です。
税務調査は、任意調査であれば尋ねられる質問は、ある程度限られています。それでも素人には即座に対応が難しいものです。
日頃から税理士と顧問契約を結んでいない企業でも、税務調査が行われる通達が来た場合は、税理士に立ち会いや当日までの準備を依頼するのが優れた判断となるでしょう。