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提出後に誤りがあることに気付いた申告書の差し替え依頼について

2022-11-152023-06-30

修正申告や更生の請求との違い

法人税の申告書の提出後に記載内容に誤りがあったことに気付くケースがあります。書き間違いによって税額や所得金額などが変わる場合、修正申告や更正の請求という手続きする必要があります。修正申告は税額や所得金額が増額になるケースです。更正の請求は修正申告とは逆で、減額となるケースです。

ところで数字の記載などを間違えてしまったものの、税額や所得金額などが変わらないケースもあります。このケースは、修正申告や更正の請求の対象とはなりません。

差し替え依頼

もしも記載内容を間違えていたとしても、税額や所得金額などに影響がなければ、特別な手続きは必要ないのですが、それでも修正したいと考える人は少なくないでしょう。

よくあるケースとして内訳書の記載誤りがあります。法人税には内訳書という書類がありますが、ここでは決算書に記載した売掛金の個別明細を書く箇所(売掛先の名前や住所、金額)があります。個別記載となると、誤りも起こしやすいのですが、決算書の計算が合っていれば、個別明細が正しくなくても、税額や所得金額などに影響はありません。

このような場合でも、書類を訂正したいと希望すれば、税務署に対して差し替え依頼を提出することになります。

この差し替え依頼に特定の様式はありません。紙1枚で問題ありません。納税地の税務署長宛に「◯◯の理由で記載を誤ったため、別紙と差し替えて欲しい」という旨で、その書類とともに差し替えてほしい正しい書類を添付してその税務署に提出し、税務署に資料を差し替えてもらうことが可能になります。

差し替えはマストではない

ただし、差し替えは任意ですので、やらなかったとしても大事になることはありません。実は国税調査官も、税額や所得金額に影響がなければ基本気にしません。

この記事を書いた人

松嶋 洋(元国税調査官・税理士)

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東京大学を卒業後、国民生活金融公庫を経て東京国税局に入局。国税調査官として、法人税調査・審理事務を担当。現在は118ページにも及ぶ税務調査対策術を無料で公開し、税理士を対象としたコンサルティング業を展開。

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