利子税
2022-01-262022-02-08
一言でいうと?
利子税(りしぜい)とは、許可が下りた上で延納をする際にその期間によって課される附帯税です。
利子税とは
利子税は延納等の許可がされると、延納等される額に応じた所定の割合を乗じ算出された額面に課される附帯税の事を言います。
利子税が発生しうるのは、所得税、法人税、相続税、贈与税に対して延納の許可がくだった時です。
法人税は、納税申告書を提出する期限を延長した事案も含まれます。
この税には、納税の義務がある人が、納税を延長する事によって他の納税者に比して利益を得てしまわないようにする防止目的があります。
延納を利用するためには
税種によってそれぞれ延納の許可される為の要件と、利子税の額面がどうなるかは変わってきます。
例に所得税のケースを挙げます。
所得税の納税期間の猶予が欲しい、すなわち確定申告の延納を願い出るには3月15日迄に2分の1以上の納税額を納付と延納の届け出を行う事で5月31日迄にその残額納付の猶予が与えられるのが主な手段です。
この際にも、定められた税率で利子税は発生します。
また納税はクレジットカード決済でも可能なので、カード会社が定める引き落とし日迄の納税を実質延長出来る方法も有効です。
延滞税と利子税の違い
延滞税は利子税とは別物です。
前項で記述があった通り、利子税は、納税者が延納等を希望して、それの許可が取れて、認められて行う納税の遅れについて発生する税金です。
これに対して延滞税は、法定納期限迄に納税が完了しなかった時に、その期日の次の日から納付完了迄の日数に応じた割合の分、課される附帯税です。
利子税の対象期間には延滞税が課される事はありません。
どちらも附帯税であるのに変わりませんが、課税の目的や課税の対象者、税率が相違します。
加算税と利子税の違い
延滞税と同様に加算税も附帯税のひとつですが、性質はどれとも違います。
加算税は、適正では無い申告が行われた事案に発生する附帯税です。
行政制裁的性格を持つ加算税は特別な存在です。重加算税や無申告加算税等、その悪性に対して分類分けがされています。
加算税の成立には、法定納期限の経過が必要ですが、これには賦課決定の確定手続きを要します。
前述の通り、ペナルティの意味合いで課される税の為、必要経費や損金の額として算出する事が出来ません。
利子税のよもやま話・豆知識
利子税とは異なる過怠税(かたいぜい)とは
附帯税には利子税以外にも存在すると紹介してきましたが、過怠税はまた独特な税です。
この税は印紙税にのみ発生しうる特殊な税種です。
印紙税を納付せずにいた事案には印紙税の追徴と他の加算税同様、課税権の脅かす可能性に対して制裁を加えるような性質を併せた負担として、わざとか否かにかかわらず印紙不ちょう付か印紙不消印において過怠税が課されます。
該当する納税義務者は、印紙不ちょう付はその額または不足額の3倍を、印紙不消印はその相当額を納める必要があります。