免税点
2022-02-152022-02-15
一言でいうと?
免税点(めんぜいてん)とは、税法によって一定金額に満たなければ課税しないとする、その金額の分岐点のこととなります。
免税点とは何を指すのか
税金のなかには、一定額以下の課税標準に対し、租税負担配分の公平の原則からの観点、税務行政の負担軽減の観点などから課税しないことにしているものがあり、この分岐点である一定額を免税点といいます。
基礎控除制度とは異なり、課税標準が免税点を超える場合、超過部分だけでなく、全額全体が課税の対象となります。
消費税の事業者免税点
消費税においての免税事業者とは、その名の通り、消費税を納める義務を免除されている事業者のことです。
逆に、消費税を納める義務のある事業者のことは課税事業者といいます。
免税事業者か課税事業者かは、原則として、個人の場合は前々年、法人の場合は前々事業年度の課税売上高が1000万円を超えているかどうかが判断基準です。
また、基準期間の課税売上高は基準期間内、課税事業者であった場合は税抜き、免税事業者であった場合は税込みで計算することとなっています。
固定資産税の免税点
固定資産税は、固定資産税評価額が用いられます。
この固定資産税評価額は土地については、一般的に、公示価格の70%程度とされています。
そして課税標準額に標準税率1.4%を掛けた額が固定資産税の税額です。
この固定資産税の課税標準額が土地なら30万円、建物なら20万円、償却資産については150万円が免税点となり、この額未満であれば固定資産税は課税されません。
ただし、同一市区町村の区域内に同じ人物、法人が所有する不動産等が複数存在し、合計の課税標準額が免税点を超える場合は、それらすべてに対して課税されることになります。
不動産取得税の免税点
不動産取得税の課税標準となる額は、土地は10万円、家屋を建築により取得した場合23万円、また建築以外で取得した家屋は12万円に満たない場合においては、不動産取得税は課税されません。
免税点のよもやま話・豆知識
様々な税率に影響している免税点
免税点は一定の金額以下のものについては課税しないこととする制度ですから、課税されない一定金額が設定されているものには免税点が存在しています。
上記に解説した税金以外でも自動車税環境性能割では自動車の取得価額50万円以下、軽自動車税環境性能割では軽自動車の取得価額50万円以下と設定されています。