給与所得
2022-06-082022-06-08
一言でいうと?
給与所得(きゅうよしょとく)とは、所得には様々な種類がありますが、そのうちの一つで勤務労働に対する対価として得るのが給与所得です。
「給与所得」について知る
勤務先で働いた対価としてお金を受け取る、お金を得る行為としては最もメジャーな手段のひとつと言えるでしょう。
こうして得られる所得を、「給与所得」と言います。
所得には色々な種類がありますが、給与所得は給与所得で把握しておくべき決まり事やルールがあります。
それらは確定申告等で役立つ知識ですので、日本国内で働く以上は知っておくべきでしょう。
給与所得の算出方法
そもそも所得とは、総収入から必要経費を差し引いた額を言います。
そもそも給与所得は、原則必要経費を差し引くことができません。
その為、給与所得控除という控除が存在しています。
これは収入金額に応じて変動(上限はあります)しますので、自分がどの額に当てはまるかは確認が必要です。
この給与所得控除を総収入から差し引いた額を「給与所得」と言います。
給与所得と給与収入は別もの
給与所得と給与収入は頭に「給与」とついている共通点はあれど、それぞれ別のものを指した言葉です。
給与「収入」とは、毎月もらう給料やボーナス(賞与)など全てを合計した金額、いわば年収を指す言葉です。
これに対して、給与「所得」はここから経費とみなされた給与所得控除の額面を差し引いたものですので、別物と言えます。
自分が知りたいのはどちらなのか、しっかりと把握した上で手続きや計算を行いましょう。
給与所得と課税所得は別もの
給与所得は、総収入から給与所得控除額を差し引いた額だと前項で説明しました。
しかし、この額面と課税所得は別物です。
課税所得を算出するには、この給与所得からさらに配偶者控除や医療費控除など、確定申告の記入欄で見たことのある様な控除等を差し引く必要があります。
控除額はそれぞれでルールが設けられていたり、改正が近年あったりと変動が大きいものですので毎年注意しましょう。
納めるべき所得税の額面を計算する時は、給与所得ではなく、この課税所得が必要になります。
給与所得以外の所得とは
給料を受け取る以外にも、所得を得る手段はあります。
例えば「不動産所得」があります。
不動産所得とは、土地や建物を貸し付けた際に発生した収入などを指します。
そのほかにも、配当による所得や退職金による所得など、10種類に分類されています。
それぞれに税法が存在しており、税率の仕組みも異なる場合があります。
給与所得以外で税率を考えなければならない時は、自分の所得分類が何に該当するか把握し、それに応じて計算する必要があります。
給与所得のよもやま話・豆知識
給与所得控除と103万円の壁
よくパートアルバイトは「103万円」までに納めておくべきと聞きますが、これは給与所得控除と関係があります。
この103万円というのは、所得税がかからない上限額を指しています。
この内訳に、給与所得控除の最低金額である55万円が含まれているのです。
これに基礎控除額である48万円を加えた103万円までは、課税所得が発生しませんので、所得税がかからないのです。
世帯で考えたときにどう働くことが懸命かは各々で考えましょう。