源泉徴収
2022-06-212022-06-21
一言でいうと?
源泉徴収(げんせんちょうしゅう)とは、所定の所得を支払う場合に対して、あらかじめ所得税分を差し引く仕組みを言います。
源泉徴収ってよく聞くけれど
会社員勤めの長い方でも、パートやアルバイトで働いたことがある程度の方でも、あるいは勤労経験のない若い学生などの方でも、一度はこの「源泉徴収」というワードを聞いたことがあるでしょう。
労働の対価として給与を受け取る、これは当たり前のやり取りですが、この際についてくるのが「源泉徴収」です。
給与所得以外にも、配当所得や利子所得などに関しても源泉徴収は登場します。
ではこの「源泉徴収」は一体何なのか、知っておくべきことは何なのか、そういったことを本稿ではご紹介します。
源泉徴収とは
源泉徴収とは、税金に関する制度の一つです。
従業員を雇っている立場の方も、反対に従業員として雇われている方も、その間にある給与に対して行わなければならないことです。
源泉徴収とは所定の所得を支払う際に、あらかじめ所得税分を差し引く仕組みを言います。
その為、事業者である雇い主側が所得税を代わりに納めるかたちになります。
この仕組みのおかげで、税を徴収する国などの立場も確実な税の徴収が可能になるメリットがあります。
源泉徴収と年末調整
源泉徴収と合わせて、よく耳にするワードに「年末調整」があります。
これも同じく雇われている立場の方にかかる所得税に関する仕組みです。
源泉徴収は毎月の給与に対して行われますが、この徴収額は年間を通してみると徴収すべき金額と比べて誤差が出る場合がほとんどです。
そういった場合に、年末に帳尻を合わせる為に「年末調整」を行います。
ここで多く差し引かれていた場合は還付されます。
毎月の徴収額が年税額よりも少なかった場合には、追加で徴収をすることになります。
源泉徴収と個人事業主
たとえば会社で弁護士に業務を依頼したときに、その仕事に対する報酬を支払いますが、これも源泉徴収の対象になります。
そのほか、作家などに渡す原稿料、デザイナーなど渡す広告デザイン料なども対象です。
雇い主である立場の方は、自分の会社で雇っている従業員だけが源泉徴収の対象ではないことを気に留めておかなければなりません。
源泉徴収のよもやま話・豆知識
源泉徴収しないとどうなるか
会社など多くの法人で源泉徴収を怠る事はまず考えられませんが、比較的個人事業主など小さなビジネスを行っている方などに気を付けて欲しいのが源泉徴収の必要があるのにそれを怠ってはいけないということです。
これを怠った場合には、ペナルティが発生します。
不納付加算税や延滞税と言った、高い税率の税金が本来納めるべき所得税の他に発生します。
無駄な支出を出さない為にも、自分が源泉徴収をするべき立場なのかどうかを見定めておきましょう。