遺産分割
2022-05-062022-05-06
一言でいうと?
遺産分割(いさんぶんかつ)とは、相続人同士で財産を分与する取り決めを行うことです。
遺産分割を知ろう
遺産を残す側も、残される側も、遺産分割についてあらかじめ知っておくことは非常に大切です。
遺産を持つ人間が亡くなった時に、遺産相続が発生します。
人の死が予期せぬ時に訪れたり、喪失の悲しみが深い時から動かなければならなかったりと、これらを想像するだけでも事前に知識を持って予測を立てておくに越したことがないのは明らかです。
遺産とはそもそもどの様なものを範囲としているのか、遺産相続とはどの様なルールがあるのか、こういった遺産分割のいろはから本項では紹介します。
遺産とは
そもそも遺産とはどういったものを指す用語なのかですが、遺産とは、被相続人(亡くなった方)が遺した、目に見える株や現金といった資産から、目に見えない権利の資産まで全てを指します。
また、相続人(相続の権利がある人)には、プラスの遺産が残るとは限りません。
借金の様なマイナスのものが残っていても遺産として相続の権利があります。
この時の金銭価値のあるプラスな遺産を「積極財産」、借金などのマイナスな価値がある遺産を「消極財産」と言います。
遺産分割とは
遺産は遺言書がある場合を除き、原則として法定相続人と呼ばれる被相続人の親族など、権利のある人間全ての共通財産となり、そこから分割していくことを「遺産分割」といいます。
なお、被相続人に遺言書があった場合は、原則としてそれに則った相続が行われます。
遺産分割は、協議、調停それと審判の三つの方法のどれかで行われます。
基本的に、遺言書がなかった場合、協議から始まり、それで不成立だった場合は調停、次は審判に進む流れです。
また、分割の種類は4種類あります。
それぞれ、現物分割、換価分割、代償分割、共有分割です。
4種類を次で詳しく解説します。
遺産分割で用いられる分割方法
具体的な車や家など、目に見えるものをそれぞれ相続人へ当てがう方法を「現物分割」と呼びます。
この方法は各々の資産価値にばらつきが大きくなる可能性が高く、物を売却した後で金額面で公平に分割する代償分割が行われることもあります。
換価分割はその名の通り現金に換算してきっちり分割する方法です。
代償分割は、誰かが目に見えない権利を相続する代わりにその他の相続人に財産の分与を行う方法です。
共有分割は特定のものを個人ではなく複数人の資産と定める分割方法です。
これは明確な分割方法とは言えない為、避けたい方法です。
遺産分割のよもやま話・豆知識
遺言書があっても遺産分割になる場合
たとえ遺言書が見つかっても、その形式が正式なものとして認められなかった場合など、遺言書が無効になるケースがあります。その場合は、他の財産分割と同じく、手順に則って話し合いが行われます。しかし、遺言書が無効だという判断に不服な場合、その時点から裁判を起こし争うこともあり得ます。なるべく円滑に努めたいのが財産分与ですが、そうもいかないケースが多く存在するということです。