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不要となった還付申告 ただし更正の請求と青色申告特別控除には要注意

2022-06-292023-06-30

令和4年分から申告不要となった還付申告

令和3年度改正において、先の令和4年分の確定申告から、申告義務のある還付申告について、申告不要が認められることになりました。従来、配当控除という税額控除や源泉所得税の控除を受ける前に計算される所得税の税額が発生するような場合には、最終的に源泉徴収された所得税が還付されるときでも、所得税の申告を翌年3月15日までに提出しなければならないこととされていました。しかし、令和4年分の確定申告からは、提出する義務がなくなります。

更正の請求には要注意

しかし、申告をしないのであれば税金の還付も受けられませんので、この制度を利用する方はそこまで多くはないと考えられます。ただし、申告不要となると、いろいろと注意点があります。まず、一つ目は更正の請求です。

申告した税額について、計算誤りなどがあったため過大に税金を納めてしまった場合には、申告期限から5年間、税務署にその過大納付額の還付を求めることができる更正の請求ができます。ここでいう申告期限ですが、申告不要の場合、期限はありませんので問題になります。

結論を申しますと、申告不要の場合の更正の請求は、申告書を提出した日から5年とされています。このため、翌年3月15日前に提出していたのであれば、今までの確定申告に係る更正の請求期限よりも期限が前倒しになりますので、注意が必要です。加えて、提出日を押さえておくべきと言えます。

青色申告特別控除の55万は3月15日まで提出

加えて、税理士などの士業などに多いのですが、売上の大部分が源泉徴収されているため、確定申告をした場合に源泉徴収税額の還付が認められる個人事業主については、青色申告特別控除の申告をすることが通例です。青色申告するだけで控除が認められるこの控除ですが、貸借対照表などを添付した上で期限内に提出すると、控除額が10万から55万(e-taxで電子申告するなどすれば、さらに10万増額されて65万)に増額されます。ここで問題になるのは、申告不要の申告は提出期限がないことです。

提出期限がない以上、55万控除の要件をどう考えるか問題になりますが、この場合においても通常の申告と同様、翌年3月15日までに提出する必要があるとされています。結果として、還付申告なので申告不要と考えて3月15日を経過しますと、55万控除の適用が受けられない場合もありますので注意が必要です。

この記事を書いた人

松嶋 洋(元国税調査官・税理士)

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東京大学を卒業後、国民生活金融公庫を経て東京国税局に入局。国税調査官として、法人税調査・審理事務を担当。現在は118ページにも及ぶ税務調査対策術を無料で公開し、税理士を対象としたコンサルティング業を展開。

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