税務調査は元国税OB税理士の方が強い?
2022-03-282022-07-20
一言でいうと?
元国税OB税理士のほうが税務調査の経験は豊富なため強いと言われていますが、国税にも様々な部署があるため、元国税OB税理士としてどんな業務に従事していたかは確認しましょう。
目次
税務調査とは
税務調査とは確定申告等々で申告した内容が正しいかどうかを確認するために行われます。申告内容に誤りが無ければ問題ありませんが、もしも申告が間違っていた場合、課税処分(校正、決定等)が行われることがあります。
そしてその税務調査を行うのが税務署や国税局で、実際に税務調査を行う人を税務調査官と呼びます。
元国税OB税理士とは
元国税OB税理士とは、過去に国税局に勤務し、一定期間を経て退職し、税理士試験を受けることなく、自動的に税理士資格を得た税理士を意味します。国税庁が定める税理士制度では、国税局等に一定期間勤務することで、試験免除で税理士資格が得られることになっています。
一方で、国税局等々に勤務することなく、税理士試験に合格し税理士資格を取得する方もいますが、元国税OB税理士と比べて、税務調査を行う税務署や国税局での勤務経験が無いため、税務調査についての知識や経験が劣っていると言われがちです。
試験組税理士の強みと弱み
試験組税理士とは、国税局等々に勤務することなく、税理士試験を受験し、合格した税理士を意味します。元国税OB税理士とは違い、税理士試験という超難関な受験をくぐり抜けているため、非常に知識に長けています。
しかし、知識はいつからでも得ることは可能ですが、元国税OB税理士は試験組税理士とは違って、税務調査の経験値が比較にならないほど豊富です。
元国税OB税理士の強みと弱み
元国税OB税理士は試験組税理士とは違い、税理士試験を受験し合格したわけではないため、知識が乏しいと言われています。
しかしその知識を補って余りある、豊富な税務調査の経験は、いざ税務調査を依頼する場合に、大きな強みとなって納税者を助けてくれるでしょう。
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元国税OB税理士だからとはいえ安心できるわけではない
もしも税務調査の対策について、税理士に協力を仰ぐ場合、やはり税務調査の経験が豊富な税理士、特に元国税OB税理士を第一に検討するのが正しい選択ではあります。しかし一点だけ注意が必要です。それは元国税OB税理士とはいっても、必ずしも税務調査の経験が豊富とは限らないからです。
国税という組織は非常に大きく、中には様々な部署や部課、業務、肩書、役職が存在します。そのため国税という組織で過去勤務していたというだけでは、税務調査という業務に従事していたかどうかはわかりません。しかしそれでも「元国税OB税理士」と名乗れてしまいます。
つまり、国税にいた当時、具体的にどんな業務に就いていたのかは確認するべきでしょう。例えば、国税の総務にいたということでは、実際の税務調査という業務に従事していたわけではないため、税務調査の実績が豊富とは言えません。
元国税OB税理士を検討する場合、必ず国税時代にどんな実績を持っている方かを調べるとよいでしょう。