お尋ね文書
2022-01-252022-02-08
一言でいうと?
お尋ね文書(おたずねぶんしょ)とは税務調査とは異なる税務署から電話か書類郵送で届くお問い合わせのことをいいます。
ある日突然税務署から届く「お尋ね文書」
税務署から何の前触れもなしにお尋ねの書類や電話連絡が届くことがあります。
これは「税務調査」とは違い、税務署からの「お尋ね」なのですが、これはどういった時にどういった目的で行われているのでしょうか。
お尋ね文書とは
お尋ね文書もとい「お尋ね」は税務署が個人が行った確定申告に関して、その内容について問合せを行うことを言います。
その多くは不動産所得や所有している不動産の利用状況などについて尋ねられます。
お尋ね文書もとい、としたのは、このお尋ねは文書で行われるケースと電話で行われるケースの2パターン存在する為です。
これが実施される目的は所有している不動産をはじめとした資産の動向を税務署が把握する為です。
お尋ね文書と税務調査
同じ税務署が行うものでも、お尋ね文書もとい「お尋ね」と「税務調査」は別物です。
その目的やその結果などが異なります。また、お尋ねに法的にそのお問い合わせに対して必ず回答を提出しなければならない、という拘束力はありません。
税務調査も、税務署が行う任意調査は原則として事前に日取りが予告され行われ、「任意」の名の通り強制的に行われる事はありませんが、これを拒む事は法律に違反します。
一方で、お尋ねは完全に任意ですから、それを無視しても問題はないものの、疑いをかけられる可能性はありますので、回答するかいなか、慎重に判断するべきでしょう。
お尋ね文書の内容とは
お尋ね文書の内容は、聞かれた人によって様々な為、お尋ねされやすい項目を除き、テンプレートがあるわけではありません。
たとえば、不動産所得とはその全ての収入から必要経費を控除した額を指す為、必要経費に関してお尋ねされるケースは多いです。
また、不動産そのものの状況を把握しようと、利用状況についてお尋ねされるケースも多く存在します。
これらはその収入や必要経費の計上方法に誤りがないかを見られています。
お尋ね文書が届きやすい対象とは
お尋ね文書が来るタイミングや、来やすい境遇というのはある程度存在します。
たとえば、不動産を新たに取得したタイミングです。
不動産を得るには大きなお金が動く事が必至ですので、その資金の調達に関してどうやって行ったのか、から、贈与に該当しないか、までを税務署は把握したいと考えます。
同様に不動産を売却したタイミングも、多くのお金が動く行為ですので、その流れを把握したいと考えます。
不動産所得の増減変動が大きい時も同じ理由からお尋ねが行われることがあります。
お尋ね文書のよもやま話・豆知識
お尋ね文書を無視したらどうなるのか
前項でも説明があった通り、お尋ね文書は必ず答えなくてもそのことに関してペナルティは発生しません。
しかし、答えられない理由があるのでは、など税務署から余計に疑いをかけられてしまったり、税務調査に行こうされたりする可能性があります。
一方で、回答内容が税金を取れるなど、税務署にとって都合のいいものであった場合、税務調査扱いにされてペナルティーを含めて税金を取られることも多くあります。
自分1人では回答に苦戦する場合は税理士に相談して、お尋ね文書に対する返答を手助けしてもらうのも有効な手段です。