間接税
2023-03-242023-03-24
一言でいうと?
間接税(かんせつぜい)とは、担税者(税金を負担し支払う人)と納税義務者(税金を納める義務がある人)が異なる税で、間接税として担税者が支払った税金を、その税金を預かった納税義務者が代わりに国や地方自治体へ納める税です。
間接税とは
間接税とは、担税者が直接税金を納めるのではなく、事業者などの納税義務者を通じて国や地方自治体に納める租税で、消費税・酒税などが該当します。
これに対して直接税は、担税者が直接税金を納める制度で、所得税、法人税、住民税などが該当します。
間接税は、商品やサービスの売価に税金分を上乗せして徴収し、集計した納税額を納税義務者が国や地方自治体に納める仕組みとなり、こうした担税者と納税義務者を分けた状態を指して、「租税の転嫁」と呼びます。
間接税の種類
間接税の種類には以下のようなものがあります。
【国税】
・消費税
・酒税
・揮発油税
・たばこ税、たばこ特別税
・関税
・印紙税
など
【地方税】
・地方消費税
・市町村たばこ税、道府県たばこ税
・軽油引取税
・地方揮発油税
・入湯税
・ゴルフ場利用税
など
間接税の公平性
間接税は、所得の高い低いに関係なく平等に税率が同じであるため、「水平的公平」に優れていると言われており、計算もわかりやすいメリットがあります。
ただし、担税者それぞれの財産や収入事情を加味する手段に乏しいため、所得額が低い層になればなるほど税負担率が高く感じられてしまうデメリットもあります。
それに対し直接税は、累進課税や控除の制度を設けることによって、その支払い能力に応じた課税ができるとされており「垂直的公平」に優れていると考えられています。
間接税の代表格の消費税
間接税の代表格の消費税は、一般に消費税等と呼ばれ、国税と地方税の合算であり、標準税率10%のうち、国税は7.8%、地方消費税2.2%、軽減税率8%のうち、国税は6.24%、地方消費税1.76%となります。
また税の累積の排除のため、事業者は、売上げに係る消費税額から仕入れに係る消費税額を控除し、その差額を納付することとされています。
消費税の納税義務がある課税事業者に対して、基準期間の売り上げ1,000万円以下、資本金1,000万円未満の場合は、消費税の納付が免除される免税事業者となります。
間接税のよもやま話・豆知識
間接税のたばこ税
間接税であるたばこ税には高い税率が課されており、20本入り580円のケースの税の内訳は、まず国税のたばこ税136.04円と特別たばこ税16.4円がかかり、その他、地方たばこ税の道府県たばこ税21.4円、市町村たばこ税131.04円、さらに消費税52.73円で、合計税額は357.61円となり、たばこは実に全体の6割以上が税金になります。
たばこ税は、平成30年から令和3年に3段階の増税、加熱式たばこも平成30年から令和4年に5段階で、葉巻たばこは令和2年10月から2段階に分けて増税になりました。