消費税
2022-09-302022-09-30
一言でいうと?
消費税(しょうひぜい)とは、その名の通り商品を購入したり、サービスを利用したときなどの消費行動に伴う取引に対して課税される税です。
消費税とは
消費税は、物品やサービスの購入や利用などの消費に対して課税される間接税です。医療や福祉、教育などの一部のものを除いて日本国内でのほぼ全ての消費行動に対して課税対象としています。
消費税の税率は取引の種類によって標準税率の10%または軽減税率の8%のどちらかが課税されます。標準税率の10%の内訳としては消費税率が7.8%に対して地方消費税率2.2%となっています。それに対して軽減税率の8%は消費税率が6.24%で地方消費税率が1.76%になっています。
消費税の歴史
1989年4月1日に消費税が日本で初めて導入されました。導入当初の消費税は3%でした。
消費税を導入するべきか否かについて、当時の日本では非常に大きな話題となりましたが、それまで所得税中心の税体系だったことで生じた諸々の不都合を解消するべく、税制全体の公平性の確保を目的に導入が決まりました。
導入前も導入後も非常に国民から反発を受けましたが、導入から現在に至るまでに1997年に5%、2014年に8%、2019年に10%まで引き上げられました。
消費税導入の目的
消費税が導入されるまでの日本は所得税を中心とした税体系でした。しかし戦後から高度経済成長時代を経て、日本は大きく様変わりし、それに伴って給与所得者に税負担が偏りました。このことから可能な限り、国民全員で公平に税を負担するべきという考えが広まりました。
また物品税という贅沢品に対してのみ課税する個別間接税制度の問題点の解決も消費税導入の目的でした。物品税は贅沢品に対してだけ課税するのですが、時代の変化とともに、贅沢品かどうかの基準は変化していきます。それは国民の所得が上がることでも変化しますし、技術の進歩によって大量生産が可能となれば贅沢品であり続けられるかどうかもかわります。さらには国民の価値観によっても贅沢の定義は都度変化していきます。消費税はその名の通り、消費全般に課税されますので、これらの問題を解決してくれました。
また日本が高齢化社会を迎えることは自明でした。高齢化社会は年金、医療、福祉を逼迫するのは明らかでしたので、それらに備えた対策として消費税が導入されました。
軽減税率のよもやま話・豆知識
軽減税率が適用されるかどうかの基準
軽減税率は8%ですが、これが適用されるかどうかは品目や提供形態によって決まります。品目については酒類を除く飲食料品、週2回以上発行される新聞に限ります。
軽減税率適用の品目:一般的な食料品(米、野菜、肉、魚、パンなど)、栄養ドリンク、健康食品、ノンアルコールビール、甘酒、醤油味噌、ミネラルウォーター、定期購読の新聞
軽減税率非適用の品目:家畜用の動物、観賞用の魚、ペットフード、医薬品、ビール・ワイン、日本酒、みりん酒、水道水、コンビニの新聞、電子版の新聞
軽減税率適用の提供形態:テイクアウト、デリバリー、学校給食(生徒のみ)、有料老人ホームの食事、お祭りの屋台(イス・テーブルなし)
軽減税率非適用の提供形態:外食、ケータリング、学生食堂、ホテルのルームサービス、フードコートでの飲食